花を飾るような丁寧な人間でもなければ
クリスマスを盛大に祝うような大家族でもない
なんなら余計なものを置くと
とめどなく散らかっていくのではないかと
不安にさえなる私
そんな私が今回はこんなものを部屋に置いてみた
北海道の冬は 本当に冬である
寒くて、すべての景色が雪で覆われて
外に出るとあっという間に体が芯まで冷える
空気も木々も装いも
嫌というほど私に冬を伝えにくる
ほんの少し前まで鬱蒼としていた街路樹から
一枚の葉っぱもなくなり
道端の雑草はすべて雪に埋まると
こんな私でも
少し家に飾りでも置いてみようか
という変な気分になったらしい
賞味期限のだいぶ前にきれた
使わない謎のスパイスの中身を捨てて
瓶を拝借
家にあった赤い玉と造花をくっつけて
なんとなく置いてみたら
まあ悪くない
造花は枯れないし 世話もいらなくて
いいなと思う
でも
変わらないということは見慣れるということ
世話がいらないということは
関心を持つ必要がないということ
変わらないということは
少し悲しい
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